日本とイギリスが合作した名車をカスタマイズ
1960年代から1970年代にかけ、世界でもバイクの生産で認められるようになってきていた日本では、カワサキのZやホンダのCBなど多くの名車が誕生していました。
そして同じ頃、イギリスではドン&デレックのリックマン兄弟が「リックマン」というフレームメーカーを設立しています。
トライアンフ、ノートン、ロイヤル・エンフィールドなどの有名メーカー製エンジンを寺社フレームに乗せ、カスタムコンプリート車両として世に送り出していました。
そんなリックマンが日本製の美しい形状を持ち高性能なZのエンジンを使った車両が、今回カスタマイズするRICKMAN Zなのです。
RICKMAN Zに使われているリックマンフレームは、剛性が高いのに軽くてシンプル、かつ美しいフレームです。
そんなリックマンフレームにカワサキのZエンジンを乗せたことにより、RICKMAN Zは走りに本気なライダーに向いたバイクとなっています。
今回のカスタマイズでは、このRICKMAN Zのフィーリングをより現代的なものに仕上げました。
純正と比較してもより滑らかに走り、現代の交通事情にも合わせた仕上がりになっているのではないでしょうか。
RICKMAN Zに使用したエンジンを元々使用しているノーマルなZ1と比較すると、マシンシルエットがコンパクトになっています。
リックマンならではのフレームラインはそのままに、走りと乗り心地を追求してカスタマイズしています。
RICKMAN Zカスタマイズの詳細
純正のレーシングカウルにはレーシーな香りが漂い、RICKMANという文字がサイドに記されているため、特別な車両だと分かります。
18Lの大容量タンクは、ロングランでも困ることはありません。
秀逸なホールド製によって、車体の取り回しも低速から高速まで軽やかです。
FCRキャブを選択したのは、マフラーの排気量に合わせているからです。
イメージした通りのエンジンフィーリングを実現できるのは、吸排気の相性も良くなっているおかげです。
路面に伝わったZエンジンのパワーからくる、大きな反発力を吸収して他にはない走りを具現化するため、オーリンズのショックに変更しています。
装着したジャーデンマフラーは、1-4、2-3の集合排気で奏でる低音が素晴らしいだけでなく、その導き出す走行フィールは最良です。
また、風の流れまで計算し圧巻の形状を持つリアカウルは、ライダーがバイクに乗っている時のポジションを想定し、背中からのラインとも合わせています。