モノサス化したゼファー750
1980年代は高性能限定車、レーサーレプリカの全盛期でした。
そんな1980年代の終わりごろにデビューしたゼファー400は、1970年代を彷彿とさせるスチール製のダブルクレードルフレーム、ツインショックに2バルブの空冷エンジンというレイアウトでしたが、レーサーレプリカにうんざりし始めていた古くからのバイクファンの支持を集め、大ヒットしました。
そんなゼファーの750版であり、Z2の再来とも言われたゼファー750も、Zから継承されてきた空冷2バルブ、ツインショック、ダブルクレードルという基本を引き継いでいますが、前後が17インチとなり現代バイクらしくなっています。
このモデルをモノサス化したカスタマイズの一例となります。
基本パッケージとしては、フレーム加工、リンク、リアサスペンション、リアアームで価格は60万円ほどです。
トータルでのコストは他の箇所の仕様などで変わるため、実際にはかなり幅が出るでしょう。
今回のカスタマイズでは、ベースはカスタム済みの車両でしたが、最初からオーリンズ製のフォーク、リアサスペンションが装着されており、乗ってみてもフロントが勝ち気味の印象だったため、モノサス化によって良い方向へとバランスさせられました。
リアアスクルを大径化してφ20mmにすると同時にリアアームを変更、剛性感をアップさせるためにクロモリ製のピボットシャフトへと変更しています。
さらにこの時、より車体内部へとマフラーのテールパイプを追い込んだことで、バンク角も稼げています。
ゼファー750は元々が走行性能に定評がありますから、注目の1台と言えるでしょう。
ゼファー750カスタマイズの詳細
ストライカー製のブラケット、オーリンズ製φ43mmのフォークを使っています。
さらにテールカウル内側には、brallie製のリチウムイオンバッテリーが移設されています。
エンジンは基本的にはスタンダードのままですが、ワイセコ製のピストンによって738ccから810cc化しています。
FCRφ35mmのキャブ、EXに関してはこの車両のためにワンオフしたノジマ製のDLC手曲げチタンを使っており、バンク角はより車体中央にテールパイプを追い込んだレイアウトにすることで稼いでいます。
ゲイルスピードのTYPE-Rをホイールにし、モノサス化したことによって限界性能、路面追従性がともに素約的な向上を果たしました。