カワサキは土木機械の製造もしていた
カワサキというとライダーにとってはバイクのイメージが最も強いですが、企業としては川崎重工業のグループとなっているため、重工業系の製造に非常に強いのが特徴です。
川崎重工業グループは、機械関連のほぼすべてと言ってよいくらいの幅広い守備範囲を持っていて、ジェットエンジンや宇宙関連機械にまで製造力を持っています。
そして、カワサキは少し前まで土木機械工業の分野でも、高い実績を上げていたのです。
土木機械としては、特にシールドの開発製造を得意としてきました。
シールドというのはトンネルを掘削するための大きな機械で、円筒状の形をしています。
先端には大きな刃が付いていて、ゆっくりと圧力をかけながら回転させることで硬い岩石をも削っていきます。
このシールドのおかげでトンネル工事が効率よくできるようになり、その精度やコスト、安全性などを向上するために大いに役立ってきました。
もともと川崎重工業グループは、巨大な機械設備を高い精度で開発、製造することに長けていますので、土木機械工業はお手の物なのです。
カワサキの土木機械工業における実績について
高い技術力で、カワサキの土木機械工業分野はさまざまな実績を残してきました。
たとえば、国内だと東京湾アクアラインの海中トンネルを作るために14.14メートルもの巨大なシールド掘進機を作り、効率的な工事を進めることに貢献しました。
海外においてもたくさんの実績を残していますが、その代表ともいえるのが英仏海峡海底鉄道トンネルの工事です。
カワサキが作ったのは精度が高く、掘削スピードの速いトンネル掘削機で、イギリスとフランスの行き来に欠かせないものとなっている海底トンネルを速やかに完成させるために大きな役割を果たしました。
2021年10月1日に事業が地中空間開発株式会社へ移管された
こうした輝かしい実績を持っているカワサキの土木機械工業ですが、2021年10月1日に地中空間開発株式会社に事業移管されました。
この会社は大阪市に本社機能を持ち、トンネル掘削機事業をメインとしています。
シールドの開発と製造において、世界トップクラスの知見と技術力を持っていて、世界最大級のシールドも作っています。
その納入先は国内だけでなく、まさに世界中の国々に及び、アメリカやヨーロッパ、東南アジアなど、さまざまな国のトンネル工事に貢献しています。
また、実際の現場での指導や提案なども行っていて、豊富な経験と情報に基づくサポートを行っています。
カワサキからの移管となっても大きな負担となることなく、これまで築き上げてきたノウハウと実績を生かしてさらなる事業拡大の機会とすることができています。